ベルリン国際映画祭正式出品 映画『家路』 内野聖陽・久保田直監督舞台挨拶に揃って登壇!!

311日―あの日、故郷を失った家族の再生の物語。映画『家路内野聖陽・久保田直監督が初の海外映画祭参加に感激!!上映後の舞台挨拶に揃って登壇!!

世界三大映画祭のひとつとして知られる、第64回ベルリン国際映画祭が2月6日(現地時間)に開幕した。現地では、パノラマ部門に出品された『家路』(31日(土)公開)に出演している内野聖陽と、劇映画デビュー作の本作がベルリン国際映画祭主要部門への出品という快挙となった久保田直監督が、そろって海外映画祭に初参加を果たした

 

(c)2014『家路』製作委員会

 

 

ワールドプレミアとなった上映はCinemaxx 7で現地時間11日の20時から行われ、チケットは早くからソールドアウト。595席の会場は満席になり本作への注目度の高さを証明していた。パノラマ部門のディレクター、ウィーランド・スペック氏による紹介で、舞台上に立った久保田監督が「福島を舞台にした家族の話を描くことで、”福島”を風化させないように、何年経っても観ることができる作品を作ろうと思って作りました。それと同時に、家族の話にすることで、世界中の誰もが自分の身におきかえて観ることができる作品にしたいと思いで作った作品です」と挨拶をし、上映がスタート。エンドクレジットが始まるやいなや、盛大な拍手が起こり、エンドクレジットが終わった瞬間にも再び大きな拍手が湧いた。観客の好反応に、内野聖陽さんが涙ぐむ姿も見受けられた。上映終了後、Q&Aに立った久保田監督、内野聖陽さんに対し、制限時間一杯まで観客からの質問の手が上がり、「作品のどの部分が立ち入り禁止区域で撮影されたのか」など、震災後の福島という題材に関しての質問の他にも、「とても美しい映画でした」と感想を言う観客の姿もあった。

また、作品を観ていた香港の配給会社関係者が上映終了後、監督・内野さんに駆け寄って感激の言葉を投げかけ、その場で香港公開が決まるという嬉しいニュースもあった。

(c)2014『家路』製作委員会

 

【コメント】

内野聖陽「ドイツは初めてですが、こんなに映画が好きな人たちの前に映画を持ってくることが出来て非常にうれしいです。福島に住む人を演じることで、今回ほどフィクションを作り上げる俳優としてプレッシャーを感じる作品はなかったが、今日の観客の方の反応に触れて、自分たちが演じた日本人の心はこちらのお客さんにも確実に伝わっているな、と思いました」

 

久保田監督「ドキュメンタリーでは描けないことをフィクションで描きたいと思って作った最初の作品が、ベルリン映画祭で初めてお客さんに観てもらえるということになり、非常に光栄です。海外映画祭の観客の目は厳しいと聞いていたが、好意的に受け止めていただいたことに感激しています」

 

故郷”― それは、自分が生まれた場所。かけがえのない家族がいた場所。そこが無人になった時、故郷を捨てた弟が帰ってきた。ある思いを胸に。震災の影響によって、故郷が“帰れない場所”になってしまった。先祖代々受け継いできた土地を失い、鬱々と過ごす兄、胸の奥に諦めと深い悲しみを抱えた母。生きてきた土地を離れ、先の見えない日々を過ごす彼らの元へ、20年近く前に故郷を出たまま、音信不通だった弟が突然帰郷した。たった一人で苗を育て、今はもう誰もいなくなってしまった田圃に苗を植える弟。過去の葛藤を抱えながらも、故郷で生きることを決めた弟が、バラバラになってしまった家族の心を結びつけていく。

 

 

出演:松山ケンイチ、田中裕子、安藤サクラ / 内野聖陽

監督:久保田直 脚本:青木研次 企画協力:是枝裕和、諏訪敦彦

主題歌:Salyu「アイニユケル」(作詞・作曲・編曲:小林武史/TOY’S FACTORY) 音楽:加古隆

製作:『家路』製作委員会 企画・制作プロダクション:ソリッドジャム 

配給:ビターズ・エンド 助成:文化庁文化芸術振興費補助金 WOWOW FILMS

www.bitters.co.jp/ieji

3/1(土)より新宿ピカデリーほか全国ロードショー

Asiaent_Lifeをフォローしましょう

<人気記事>