窪塚洋介主演舞台「iSAMU」製作発表

 

30日(火)、窪塚洋介主演舞台iSAMU20世紀を生きた芸術家 イサム・ノグチをめぐる3つの物語〜』の 製作発表会見が行われ、 窪塚洋介、演出・ 宮本亜門などが登壇した。

日本人の父とアメリカ人の母の間に生まれ、波乱万丈の人生を歩んだ芸術家、イサム・ノグチ。本作は、その人生の幾つかの断片と、現代のニューヨークでイサムの作品に触れる人々の物語を交錯させながら、イサム・ノグチの人物像と、その芸術の根底に流れる原泉を探る物語。

 

「イサム・ノグチ」を舞台化するにあたり、その創作は2011年から始まりました。様々なアプローチで「イサム・ノグチ」をどう描けばよいのか試行錯誤を繰り返し、リーディング・プレ公演を経て、いよいよ今年の8月に本公演で結実します!
原案・演出を担当するのは、2010年にKAAT 神奈川芸術劇場の芸術監督に就任し近作では、市川海老蔵自主公演「ABKAI」、欧州オペラ「魔笛」など話題作を手掛ける宮本亜門。そして、鋭い眼光で世界を見開き、地球を彫刻した男、日米の狭間で居場所を探し続け、留まることをしなかったイサム・ノグチ役には、その独特な存在感で常に舞台、映画で、観客の脳裏にその姿を刻み込む窪塚洋介。イサムの母、レオニー・ギルモア役には、タランティーノの映画『キル・ビル』など、個性派映画監督の作品に出演しているジュリー・ドレフュス。イサムの妻、李香蘭こと山口淑子を美波が演じます。そして、現代のニューヨークに住み、人生の選択を迎えた時に、ウォール街に設置されたイサムの作品「レッドキューブ」と出会う女性役に小島聖が挑みます。

 

製作発表会見・登壇者のコメント

 

<宮本亜門>

イサムが残した草月会館で会見が出来る事を光栄に思います。僕とイサムの出会いは2001年に香川県のイサム・ノグチ庭園美術館に訪れた時です。彼の作品を見て、細部に至るパワーを感じたんです。ものづくりのパワーを感じ、彼が好きになりました。それで彼の舞台を作りたいと思ったんです。私がやっているのは舞台芸術ですが、イサムのやっている美術はずっと形としてそこに残るもの。その「残る」という事にジェラシーを感じることもありますが、そのものを作る人の気持ちが知りたくなって。人の心を変えたいというのは演劇に近い。今回のこの舞台を通じて、イサムが名声やお金を目的にするのではなく、表現をし続けたパッションを知って頂けたらと思います。窪塚くんはとてもピュアな人。今回僕は彼と一緒にどこまでもジャンプしたいと思っています(笑)彼はとてもピュアで、彼ほどいろんな事をスポンジみたいに吸収して誠実に対応する俳優は珍しい。また彼は眼の中に炎を持っています。イサムは非常にクリエイティブで好き嫌いが非常にハッキリしていた。そんな彼に窪塚さんのピュアさや純粋さは、とてもあってると思う。

 

<窪塚洋介>

僕は高校生の時にファション誌でイサム・ノグチという名前を見て、存在を知りました。34歳になってこういう縁で関わる事があるんだな、と思います。いろいろとイサムと親交のあった関係者の方や作品に触れて、今、イサムに近づいている状態なんですけど、今回の舞台で観客の皆さんとイサムの橋渡しになりたいと思っています。イサム・ノグチをなぞるのではなく、彼が見ようとした景色、見ていた景色を僕が見ることが一番必要なこと。イサムに逢った事がある人がたくさん残っている中で演じるのはとてもプレッシャー。こういうのも含めて、今まで自分が考えた事や感じたことをぶつけて行かないと出来ない役なので、毎日脂汗を書きながらがんばっています。

 

<美波>

イサムと淑子は、お互いすごいコンプレックスを持っていて、私の想像を超えた人生を歩んできた2人が惹かれ合った時、心にズドン、とくるものがありました。大変な過去があった分、淑子さんがイサムと一緒になったのが必然だったのだと、稽古をしていると日々感じています。最初は淑子さんの映像を見て鏡の前で動きを真似したりしていたけど、今は、イサムといた必然性や大切な部分を表現しないとだめだと思い、日々稽古しています。

 

<ジュリー・ドレフュス>

レオニーという役を与えてくれた亜門さんに感謝しています。毎日のように新しく良い意味で変わっていって、幼いイサムが成長するように私達の考え方も変わっていく、そんな楽しい稽古です。今は、亜門さんがいろんなアイディアを持っていろいろと実験している段階。実際二人の中に何があるかは分からないから、残っているレオニーの手紙やイサムの母に関するインタビュー、脚本家や亜門さんのアイディアなど色々ミックスしています。とても面白いです。

 

<小島聖>

 

これまでイサム・ノグチの作品は、私の身近にありましたが、イサム自身の事はあまり知らずに生きてきたので、この作品を通してイサムを身近に感じていけたらと思います。今回の舞台では3つのストーリーが交差するのですが、この間、初めて通し稽古をしたとき、私の役はずっと舞台上にいるのですが、それぞれの役のエネルギーをすべて受け止めてこの役は存在するんだと感じました。

 

 

パルコ劇場40周年記念 パルコ・プロデュース公演

iSAMU20世紀を生きた芸術家 イサム・ノグチをめぐる3つの物語

 

【原案・演出】宮本亜門    

【脚本】鈴木哲也、宮本亜門

【出演】窪塚洋介、美波、ジュリー・ドレフュス、小島聖、ボブ・ワーリー、大森博史、犬飼若博、神農直隆、植田真介、天正彩、池袋遥輝(子役)他

【神奈川公演】2013815()818() KAAT 神奈川芸術劇場 ホール

【東京公演】2013821()827() パルコ劇場 

【高松公演】2013830() サンポートホール高松 大ホール

 

3つのストーリー≫

 

幼少期のイサム:レオニー・ギルモアとイサム

1910年代。第一次世界大戦最中。イサムの原風景となった子供時代の記憶の断片を、幻想的なイメージで描く。

そして日本へ:山口淑子とイサム

1950年代前半。第二次世界大戦後の復興中の日本。芸術家としての成功、結婚を経て新たな芸術へ邁進していく姿を描く。

 

レッドキューブ:一人の日本人女性とイサム

現代。9.11以降のニューヨーク。ひとりの日本人女性を中心に、時空を超えて影響を与えるイサムの精神を描く。

 

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