１０万部突破の大ヒットセラーの「新幹線お掃除の天使たち」（あさ出版刊） 。あの感動ドキュメントがついにミュージカルに！１６日（土）、７分間の奇跡のおそうじエンターテインメント、新幹線劇場の初日が開幕された。

世界各国のメディアが注目し、フランスの国鉄総裁が「全員をわが国に連れて行きたい」とまで言わせた、新幹線の折り返しわずか７分間の「魅せる清掃」。新幹線清掃会社である株式会社東日本テクノハートＴＥＳＳＥＩ（愛称：テッセイ）で実際にあった７年にわたる業務革新の軌跡と、それを支えた女性たちの成長ドキュメントを描いた「新幹線お掃除の天使たち」（あさ出版刊）をミュージカル化された作品。

新幹線清掃のパートを始めた専業主婦・多恵子を演じる杜けあきは、大学生の娘に対する母の複雑な想いと、新幹線清掃への生きがいを見つける。元ブティック経営者で借金だらけで派手好き奈美は、後先考えずに物事をいってしまい、同僚との喧嘩が絶えないが、実はナイーブな面を松本明子が演じている。会社をリストラされた元経理の根暗なＯＬ、心を閉ざして感情を表現せず、まるで幽霊のようにな優子を樹里咲穂が演じる。極貧の菜々子をＡＫＢ４８の片山陽加、異常なキレイ好きの一也、そして新幹線開業からいると噂の大ベテラン政江を木の実ナナが演じ、一癖も二癖もある面々が繰り広げるお掃除とともに歌って、踊って、笑って、泣ける「お掃除エンターテインメント」 。主演女優３人（杜けあき、松本明子、樹里咲穂）は実際に東京駅に潜入し、お掃除を体験しミュージカルに挑んだ。

一幕は新幹線清掃会社に、新しく赴任してきたモト冬樹演じる戸田が、殺伐とした職場に打ち出す新しい方針に戸惑いながらも、仕事に喜びややりがいを見いだしていく。二幕は木の実ナナのショートショータイムで幕が開く。そして、株式会社東日本テクノハートＴＥＳＳＥＩで、現場スタッフ仲間同士の良いところを報告する毎日の報告書”エンジェル・リポート”を朗読し紹介された。そして、専業主婦の多恵子が、借金だらけで派手好き奈美が、リストラされたＯＬ優子が、どのように新幹線おそうじの天使へと成長していったのか、７年間の変化していく人間模様を速いスピードで展開していく。劇中の楽曲の温かい気持ちにさせてくれるハーモニーと、キャストが明るく、楽しく演じている姿に、観客も笑いと楽曲に合わせて手拍子も。カーテンコールでは、鳴り止まない拍手に、杜けあきが感極まり「面白かったということでしょうか・・・？」と声を詰まらせながらいい、また、松本明子の頬には涙が光っていた。カーテンコールの最後では、杜けあき、松本明子、樹里咲穂、ＡＫＢ４８の片山陽加で、フライングゲットのポーズをとり、会場に笑いを沸かせた。そして、スタンディングオベーションで拍手が鳴り止まなかった。