市川猿之助 主演舞台『助太刀屋助六 外伝』公開舞台稽古

14日(金)、都内で市川猿之助主演の舞台『助太刀屋助六 外伝』の公開舞台稽古が行われ、会見には市川猿之助、朝海ひかる、吉沢悠、忍成修吾、石橋直也、鶴見辰吾が出席した。


喜劇にこだわり、時代劇・戦争映画・ドラマなど、様々な作品を創りあげた鬼才、故・岡本喜八監督の生前最後の作品である『助太刀屋助六』。

1964年に漫画讀本で発表した自身の原作を基に、69年『仇討ち・助太刀屋助六』という題名でテレビ放映され、2002年、真田広之・鈴木京香・仲代達矢ら豪華キャストで映画化をした、岡本喜八監督にとっては非常に思い入れの深い作品です。映画版は時代劇でありながら生演奏のブルースをふんだんに使い、役者たちが画面狭しと飛び跳ね、駆け回る痛快活劇となっています。

 

今回の舞台『助太刀屋助六 外伝』は、映画『助太刀屋助六』に繋がる旅の道中で巻き起こる出来事を、喜八監督のスピード感、世界観などはそのままに、演劇界の奇才・G2氏が新たな作品として創作。

また、舞台『助太刀屋助六 外伝』で、底抜けに明るく憎めない助六役を演じるのは、市川猿之助。今年、6月に二代目市川亀冶郎改め、四代目市川猿之助を襲名後、益々、多方面で活躍しその勢いはとどまることを知りません。作品の持っているスケール感・スピード感の体現に期待が集まります。そして舞台『助太刀屋助六 外伝』は、猿之助襲名後、初めての歌舞伎・踊り以外の舞台出演となる。

 

明日、初日を迎えることについって市川猿之助は「猿之助になって初めての外部出演、鶴見さんをはじめ、みなさんと(共演)出来ることを楽しみに思ってました」、歌舞伎公演中での稽古は他のキャストよりも遅れて「途中から入り、2週間くらいの稽古。台本通りしゃべって幕を閉じればいいが」と苦笑いする場面も。

鶴見は10年前に映画版に出演し、時代劇の舞台は初めてで、家でも時代劇のようなしゃべり方になっていることを暴露。今回は立ち回りもあるが、殺陣はいつかやるかもしれないと、10年前から殺陣を試みていたこともあり「やくにたっています」と語った。

元宝塚歌劇団の朝海は「(女役の時代劇については)初めてなので板についていないと思われるかもしれませんが、そこは多めにみていただいて(笑)頑張っていきたいと思います」と意気込みを語った。

石橋は『浅草パラダイス』で中村勘三郎さんと共演し可愛がられていたこともあり、実はこの舞台を観に来るという約束をしていたこと、今年1月に、助太刀屋助六の舞台が実現します」とご報告したら、ベットに横になりながらおめでとう。必ず見に行くよと楽しみにしていたことを無念さに声を詰まらせて語った。

勘三郎が亡くなったことについて猿之助は「悲しいけど事実だよね」と胸中を語り「人は輪廻転生をするもの。孫の七緒八君の次くらいにまた生まれてくるかもしれないから、その世代に歌舞伎がなかったら大変・・・次の世代まで歌舞伎を残していくのが僕たちの務めです。事実として受け入れてひたすらやるしかないですね」と歌舞伎の伝統継承を誓った。 

 


<あらすじ>

「助太刀屋」の助六(市川猿之助)は流れ流れて、とある城下町にやってきた。そこで新之介(石橋直也)という若い武士に出会う。身の上話を聞くうちに新之介は「兄は殺されたようなもの」と語りだす。早速助六は「助太刀」を申し出るが、新之介は「助太刀どころか仇討ちできない事情がある」という。

新之介の姉・美祢(朝海ひかる)は路之丞(吉沢悠)という剣の達人に気持ちを寄せていた。しかし、新之介の父と路之丞の兄が敵対する関係にあったため、 美祢はその板挟みになっているという。しかも両家が敵対する背後には藩の内政の陰謀が渦巻いているのであった。 美祢にほのかな恋心を抱く助六。恋と助太刀の仕事の両方を得ようと奮闘しはじめるのであった。果たして、助六は藩の陰謀を暴いて「助太刀」を果たし、恋を成就することができるのか?

 

『助太刀屋助六 外伝』

原案:岡本喜八『助太刀屋助六』より

作・演出:G2

 

出演

市川猿之助 朝海ひかる 吉沢悠 忍成修吾 上山竜司 細見大輔

市川猿三郎 石橋直也 鶴見辰吾 他

 

スタッフ

舞台美術:横田あつみ 

照明:高見和義(CAT

音楽・ピアノ演奏:佐藤史朗

音響:井上正弘(オフィス新音)

衣裳:前田文子

殺陣:栗原直樹(WGK

演出助手:田村友佳

舞台監督:下柳田龍太郎

 

協力:松竹株式会社

企画・製作:梅田芸術劇場

主催:梅田芸術劇場・朝日新聞社

 

東京公演

2012年12月15日(土)~24日(祝・月)

劇場:東京 ル テアトル銀座 by PARCO

チケット料金:11,000円(全席指定・税込)

 

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