映画『ふがいない僕は空を見た』の初日舞台挨拶に、永山絢斗が登壇

17日(土)、都内にて映画『ふがいない僕は空を見た』の初日舞台挨拶が行われ、主演の永山絢斗、田畑智子、出演の窪田正孝、小篠恵奈、原田美枝子、タナダユキ監督が登壇した。

 

本作は2011年本屋大賞2位、第24回山本周五郎賞を受賞した窪美澄の同名小説を映画化した青春群像劇。助産院を営む母子家庭で育った高校生・卓巳と、姑から不妊治療を強要されアニメの世界に現実逃避する主婦・里美の不倫関係を中心に、ごく普通の人々が直面する生きることの葛藤や性への衝 動を映し出し、観た者すべての人の心に残るだろう。監督は、日本映画監督協会新人賞を受賞した『百万円と苦虫女』の気鋭・タナダユキが、4年ぶりにメガホンを取った。W主演には、揺れ動く思春期を繊細に表現した永山絢斗(『ハードロマンチッカー』)、心の闇を全身で体現した田畑智子(『血と骨』)。そして圧倒的な存在感を見せる原田美枝子。

 

Q:田畑さん演じる年上の主婦と深い関係になってしまってという、これまでにない役でしたが、演じてみていかがでしたか?


永山:「クランクインからベットシーンで、連続5日間くらい毎日バスロープで(笑)複雑な感じでしたけれど、刺激的な現場だったし、みなさん役者さんが良かったので、演じていて楽しかったです。(撮影初日からのベットシーンについては)最初からあのようなシーンを撮れたということは、大きかったなと思います。あのシーンが終盤だったら、全然違う作品になっていたと思いますね」と撮影初日を振り、また里美と卓巳の関係について質問されると「難しいですけれど・・・恋愛は自由ですけれど、年上の女性の魅力を感じましたね。共感する部分は多くはなかったですが、(台本を)読んでいて卓巳の気持ちがわかったので、それが大きかったですね」と、年上の女性との恋愛について語り、田畑の印象については「(隣の田畑をまじまじと見て)仕事をする前から映画などを観て、田畑さんはずっと気になっていた女優さんだったので、凄く嬉しかったですね」と共演した感想を語った。

 

Q:永山さんと共演してみていかがでしたか?


田畑:「優しいオーラを持った方だなと、最初から思っていました。そんなに言葉を交わすことはなかったのですけれど、でも卓巳とのシーンとかで、やりとりをしていて彼(永山)はきっととても優しく、温度が伝わってくる方なので、気持ちのいい青年なんだろうなと実感していました」と、永山への印象を語った。田畑の言葉に照れる永山は、「普段もこういう感じなんですけれど・・・さらに現場で卓巳という役もあり、静かだったかもしれませんね。あまり人と話してないかも・・・監督ともあまり話してないです(笑)」、監督は「そうですね(爆笑)」と笑を誘う場面も。

 

Q:演じるにあたり、大切にしていたことは?


田畑:「彼女(里美)の感情を最優先に考えていました。台本にもセリフがなかったりすると、台本を読んで彼女のとる行動とかで、気持ちをずっと考えていました。複雑なシーンが多かったので、そのようなことが映画館のスクリーンで伝わればと思います」、あんずのコスプレについて質問されると永山は「衣装合わせの時に、他人事のように”これ着るのですか?ヤバイですね”とみんなで言ってたのですけれど、現場で出来上がった衣装を見て”これはヤベェ~大丈夫かな・・・”と思いました。でも、(役の)卓巳もそういう気持ちだったろうし、初めての経験でした(笑)」とコスプレ体験について語った。そして、田畑は「本当に漫画から飛び出してきたような・・・自分の体に合わせて作ってもらいましたし、変身したという気持ちがしました。今回初めてコスプレをしたので、自分じゃないみたい」と、まんざらでもない様子。

 

Q:複雑な環境で暮らす男の子の役でしたが、配役が決まったときの気持ちは?

 

窪田:「この作品は”性と生”ということで・・・役は高校生で・・・今24歳なので、絢斗も同じ年だし、まぁそこは気にしないでいいかなという気持ちで現場に入りました。台本を読んで言葉にならない気持ちを感じました。それをそのまま芝居という形に出せたらと思いました。苦しいというか大変というのは、実は当たり前だったりして・・・みんな日常で大変だったことがあると思う・・・映像の中で(言葉にならない部分を)演じることで、綺麗であり残酷でもあるなと感じました」と、福田役について語った。

 

Q:(小篠演じる)あくつとう女の子をどのように捕らえて演じられてきたのですか?


小篠:「あくつは自分の感情に素直で、良いことも悪いことも無意識にやっている子だと思います。凄く自分を嫌いなんだろうと思い演じました」と役について語り、現場では「とてもはしゃいでいたので、ご迷惑をおかけして・・・ごめんなさい(笑)」と謝ると、窪田が「すごいですね!ゲームが大好きでいろいろ教えてくれたり、ギラッギラしていましたね(爆笑)年齢も(小篠は)10代ですし、パワーみたいのを貰ってました」とフォローする場面も。

 


Q:母親であり助産婦でありという役でしたが、役作りで何かされたことは?


原田:「お産をする女性の1%が助産院で、99%が病院で出産するそうです。私も病院で出産しましたが、今回初めて助産院で産むということは、産む側にとって良いのじゃないかなと思いました。これから産もうと思っている方におすすめしたいですね。とても人間的だと感じました」と、助産婦役について語り、「自分の息子だったら大変だったと思いますが、この(演じる)お母さんは腹がすわっているといいますか・・・赤ちゃんが産まれてくるというのは、産まれる瞬間・・・死んでしまうかもしれないというギリギリのところで働いているお母さんだから、息子に対しても根本的な信頼をしたのだと思います。それが凄く好きでした」と、演じた感想を語った。

 

 

Q:原作を読み、そこにオファーがきたと伺っていますが、軍襲劇というスタイルですが、描くにあたって一番大切にした点は?


監督:「同じ街に住んでいるいろんな人達がいるというところを外したくなかったので、どこの街を拠点に撮影するかということも含めて、いろいろいろんな場所を探したりしました」とこだわりについて語り、「こんなにカメラの横で芝居を観るということは、こんなに贅沢なことだったのだと、ひしひしと感じた現場でした」と、撮影現場での感想を語った。

 

最後に、永山は「これは私事なのですけれど・・・(バイク事故を振り返り)3月末にいろいろやってしまい・・・いろんな思いもありましたけれど、本当に今日、この場に立てて凄く嬉しく思います。いい作品に参加できてよかったと思います」と、初日を迎えた喜びを語った。

 

公式ホイームページ http://www.fugainaiboku.com/

 

 

11月17日(土)よりテアトル新宿他全国ロードショー

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