映画『マイウェイ 12,000キロの真実』記者会見

アジアからヨーロッパまでの240日におよぶ大陸横断ロケが敢行され、韓国映画史上最高の製作費25億円が投じられた超大作映画『マイウェイ 12,000キロの真実』。1219日、ザ・ペニンシュラ東京において来日記者会見が開催され、オダギリジョー、チャン・ドンゴン、ファン・ビンビン、カン・ジェギュ監督が出席した。

この日、本作品が日本初上映される事について、オダギリジョーは「緊張と心配と不安という気持ちです。日本では(戦闘的な)戦争映画を作ることもないですし、あまり観る機会がないと思いますが、カン・ジェギュ監督は、日本でも大ヒットした映画『シュリ』や『ブラザーフッド』を作成した歴史に残る監督です。戦争映画の醍醐味をフィルムに焼き付けているので、ぜひ期待してほしいです。」と伝え、チャン・ドンゴンは「日本と韓国でほぼ同じ時期に公開されるということは初めてなので、いつにも増して緊張しています。その一方で、皆さんがどのように見て下さるのかと期待で胸を膨らませています。1年近くの歳月をかけてスタッフ全員が苦労して作った作品なので、たくさんの愛情と声援を宜しくお願いします。」と挨拶。ファン・ビンビンは、「日本の皆さんにぜひこの映画を観て気に入って頂きたいと思います。監督、俳優が本当に苦労して撮ったので、応援して下さい。」と語った。

カン・ジュギョ監督は、「シナリオから映画完成まで、4年という歳月がたちました。日・中・韓で多くのとキャストスタッフが集まり、渾身の力をこめ最後までベストを尽くして作った作品です。この作品が、日・中・韓の映画の発展に少しでも役にたち、日本と韓国が、お互いを理解する上でこの映画が一つのきっかけになり、映画を通じて少しでも近くなればと思います。」と熱い思いを述べた。

過酷な撮影に、ほとんどスタントなしで挑んだオダギリジョーは、「きつかったですね。この世のものとは思えないほどの酷さ。僕が経験したことのない規模の戦闘シーンの毎日だったので、皆さんの想像を遥かに絶する現場でした()。本物の戦車使い、戦車が行きかう現場を見るという事も、マシンガンを撃ちまくるという映画に今後に出ることもないかもしれないので、本当にいい経験をさせてもらいました。」とコメント。

カン・ジェギュ監督作品の出演が7年ぶりとなるチャン・ドンゴンは、「以前出演した『ブラザーフッド』での経験が、戦争映画の役に立つと思っていたのですが、現場に行ってみると全く役に立たない状況でした。そのくらいスケールの大きなシーンがたくさんあります。特に一番苦労したのは寒さです。昨年の冬の韓国は、気温がマイナス17度という極寒。そんな中、薄い軍服一枚で撮影をしなければいけない状況で、薄いシャツを何枚も重ね着して撮影に臨みました。本当に寒さが骨身にしみました。」と、過酷な撮影を振り返った。

さらに、ファン・ビンビンは「撮影現場では、誰も私を女性扱いしてくれなくて大変でした。中国で射撃と格闘の訓練を受けて撮影に臨みましたが、女性であってはいけない現場。氷水のような川に飛び込み、4~5人の男性と一緒に全速力で走りました。チャン・ドンゴンさんのように足が長くないので大変でした()。女優は戦争映画にあまり出たくないものですが、出演を約束した以上はやらなければいけないので、頑張りました。」と女優魂をみせ、「この映画は、確かに戦闘シーンがたくさんありますが、戦争の中でも人間同士の愛や心が触れ合あって、お互いを想いあう気持ちがあったことを描いています。」とPRした。

今回のキャスティングについて、カン・ジュギョ監督は、「チャン・ドンゴンさんは、ジュンシクの感情と眼差しを表現できるのは彼しかいないと思いました。オダギリジョーさんは、繊細で丁寧な演技ができる素晴らしい役者ですので、今回一緒に仕事ができて本当によかったです。ファン・ビンビンさんは、韓・中合作映画にも出演されていて、いつもいい女優さんだと思っていました。」と明かした。

そして、「男である私が見ても、チャン・ドンゴンさんとオダギリジョーさんは男前で魅力的。たくさんの女性ファンがどれだけ喜ぶだろうと思うだけで嬉しくなりました。」と笑った。

映画の見どころは?と尋ねられると、オダギリジョーは「一番困る質問ですね。一人でも多くの方に映画を観てほしいです。(記者たちに向かって)見どころは書かなくて結構です()。とにかく観てほしいです。」と自信満々に答えると、チャン・ドンゴンも「その通りです。」と日本語で伝え、会場を沸かせた。続けて、「日本の方々には見たことのない、スケールの大きな戦闘シーンですので、新鮮だと思います。視覚的な面白さと二人の男性のストーリーに注意して観ていただければ、より面白いと思います。」と紹介。

ファン・ビンビンも「二人のおっしゃる通りだと思います。」と同じ意見で、チームワークの良さをうかがわせ、「アジアの力を結集した映画。観た人が他の人に、この映画の良さを伝えてほしいです。」と語った。

最後、ステージ上に“マイウェイアース”と名付けられた大きな地球儀が登場。

移動した撮影距離は地球一周。京城(現・ソウル)からフランス・ノルマンディーまでの距離が12,000キロであり、3つの国の力を合わせて作り上げた作品。これが世界へ発信できればという思いをこめ、点灯式を実施。4人が手をかざすと地球儀が光輝いた。

和やかな会話の中にも、キャストの人々の熱い情熱がひしひしと感じられる会見となった。

実話から生まれた、衝撃と感動の物語『マイウェイ 12,000キロの真実』は・・・

 

(取材:R.Kimura/野地 理絵)

2012年1月14日(土)より全国公開!

Asiaent_Lifeをフォローしましょう

<人気記事>