第24回東京国際映画祭アジアの風部門にて上映の映画『TATSUMI』がアジア映画賞スペシャル・メンションに辰巳ヨシヒロ原作、監督はエリック・クー、声の出演で別所哲也が参加

(左から)辰巳ヨシヒロ、エリック・クー、別所哲也 

 

 

2011年カンヌ国際映画祭「ある視点部門」オフィシャルセレクション出品作品で、日本の劇画の父、辰巳ヨシヒロ氏の半生が描かれた「劇画漂流」と、同氏の短編作品群とを交えた劇画長編映画『TATSUMI』が第24回東京国際映画祭アジアの風部門にて公式上映され、フィリップ・チア(映画評論家)、深田晃司(映画監督)、中山治美(映画ジャーナリスト)らの審査員によってアジア映画賞スペシャル・メンションに挙げられました。

 

同作品の監督は国際的に注目を集めるシンガポールの映像作家エリック・クー氏。日本からは俳優としてだけでなく多方面でも国際的に活躍する別所哲也が一人6役を演じ分けるという声優として参加しています。自身も過去にマンガ家として活動していたエリック監督は「この、辰巳ヨシヒロという天才を世界に知らしめなくてはいけない」という想いにかられ製作をはじめたと語っています。(1023日、TOHOシネマズ六本木ヒルズで行われた舞台挨拶にて、東京国際映画祭舞台挨拶にてスタッフと

【エリック・クー、辰巳ヨシヒロ、別所哲也からのコメント】

 

TATSUMI』が東京国際映画祭にてスペシャル・メンションを頂くことができ、大変光栄に思うとともに感動しております。この作品には気持ちを込めましたが、辰巳先生、別所哲也さん、そして制作に関わった多くの方々の親切な助けなしでは実現しなかったでしょう。映画祭とオーディエンスの皆様に温かいご支援をいただけたことを、制作一同より改めて感謝申し上げます。  エリック・クー

 

今年の東京国際映画祭は興奮のうちに終わってしまいました。『TATSUMI』というタイトルで参加した成人向きアニメーションが、映画祭に関わる人々からどれだけの評価が得られるか、という一点が私の最大の関心ごとでした。映画の後進国といわれるシンガポールで、しかも日本語で作られたアニメーション映画『TATSUMI』。奇才エリック・クー監督の大きな挑戦でもありました。

今の日本では絶対に制作し得ないこの映画の魅力を、どこまで理解されるのか。正直言って、私は期待と不安の狭間でドキドキしながら成り行きを見ていました。賞は惜しくも逸しましたが「スペシャル・メンション」に挙げていただき、私は再び興奮の中にいるのです。良かった。この映画に参加したインドネシアの大勢のアニメ作家のみなさん、登場人物に素晴らしい声で生命を吹き込んでくれた別所さん、その他スタッフの方々に心より「有難う」と言います。敬愛するエリック・クー監督の映画への情熱は、ますます燃え上がることでしょう。  辰巳ヨシヒロ

 

審査員の皆さんから、スペシャル・メンションという高い評価を受けたことを大変名誉に思います。日本人が日本のことを最も世界に向かって物語らない、と揶揄される時代。映画「TASTUMI」は、東京国際映画祭を通じて、日本を発信できる作品だと確信していました!日本で生まれ、世界が認める劇画の世界。その劇画の父であり日本の宝でもある辰巳先生の半生とその偉業、作品群がこれを機に日本国内で更に再発見されていくことになればと思います。  別所哲也

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