東京国際映画祭コンペティション部門 『転山』記者会見

 

東京国際映画祭のコンペティション部門、映画『転山』の記者会見が行われ、監督・キャスト・プロデューサーが登壇。

登壇者:ドゥ・ジャーイー(監督)、ニーナ・ハン(プロデューサー)、チャン・シューハオ(俳優)、リー・タオ(女優)

 

ドゥ・ジャーイー監督(以下「監督」):こんにちは。たくさんの方にお越しいただき、嬉しく思います。『転山』は、おもしろく力強い映画です。

チャン・シューハオ:僕の映画が初めて東京国際映画祭に選ばれました。とても嬉しく思います。この作品には、真剣に命がけで取り組みましたので、お楽しみいただければと思います。

ニーナ・ハン:東京国際映画祭と縁がありまして、2年前はバイヤーとして来日しました。今回は私の作品がコンペ部門に選ばれました。この作品は、中国では来月、台湾では12月に公開されます。日本でも公開することができれば嬉しいです。

 

Q: 初監督作品としてこういった題材を選んだ理由を教えてください。

監督:僕がこの題材を選んだのは、これはある個人のドラマであり、そして自由と夢を求め続ける意志、精神力の描いたものだったからです。中国で映画を撮ることは、チャレンジングなことでもありますので、これを撮りました。

 

Q: 主演に台湾のチャン・シューハオをキャスティングした理由を教えてください。

監督:台湾の俳優を主人公に選んだのは、原作が台湾のベストセラー小説だったからです。台湾の青年が果敢にチャレンジしていくという物語で、彼がぴったりだと思いましたし、また、見事にその大役を果たしてくれました。

 

Q: チャン・シューハオさんは、オファーをどのように受けとめましたか?また、映画が進むにつれ美男子のチャンさんの顔がどんどん変わって行きます。観ている私たちも息が切れるほどでした。撮影はかなり過酷だったのでは?

チャン・シューハオ:この映画の脚本をいただく以前に原作を読んでいたので、脚本に主人公の内心の変化が非常によく描かれていたと感じました。それからチベットで撮るということにも魅かれました。アクション映画ということも、男としてやってみたいと思いました。撮影については、困難は覚悟していましたが、実際に始まってみると予想を上回る大変さでした。でも、監督は俳優出身の方なので、僕たちに何が必要なのかを良くわかってくださいました。実際に接してみて、監督は我慢強く努力を惜しまない方でしたので、意気投合してクランクアップに漕ぎつけることができました。

 

シャオシュアン役のリー・シャオシュアンさんは、自らが主催者の一人である山を自転車で巡るイベントに参加するために一足先に帰国され、残念ながら本日の記者会見に出席していただくことができませんでした。

 

また、シングルマザー役のリー・タオさんですが、タクシーで違った所に行ってしまい、やっと六本木ヒルズにたどりつくことができたと、会場に駆けつけてくださいました。記者会見の時間が残り少なくなる中、今回の作品についてのコメントをいただきました。

 

リー・タオ:遅れてしまってごめんなさい。(ちょっと涙目でした。)ヒールをぬいで走っているところを皆さんに見られてしまったわ!でも間に合って良かった。さて、「転山」ですが、撮影に入ってまず思ったことは、クレイジーな監督に出会ったなということ。撮影が始まるや否や監督から絶対に笑ってはいけない、未亡人の役だからほん少しでも楽しい様子を見せてはいけないと言われました。メイクも一番色の濃い色のドーラン、唇もガサガサで切れているように見せるように糊を塗られ、チベット族の純朴な女性に変身させられました。チャン・シューハオさんとは、あまり親しくなることができませんでした。というのは、撮影中話をするなと監督に言われていたからです。ですから台詞以外はほとんど言葉を交わしませんでした。撮影が終わってやっと話をすることができたのですが、ちょっとときめいて、好きになってしまいそうでした!

 

STORY

シューハオは台湾の大学を卒業した24歳。幼い頃から尊敬していた兄のシューウェイは、ラサへの自転車の旅で命を落とした。シューハオは兄の旅を完結させることを決意する。そして、困難な旅を通じて自分を試すことも。旅に不慣れなシューハオは、ある夜崖から転落しそうになり、またチベタン・マティフの群れの攻撃をかわしたかと思えば、今度は食中毒で危うく命を落としかける。そして、ついにシューハオはポタラ宮のあるラサへ辿り着いた。笑いと涙に包まれた彼の孤独な旅は、彼の新しい人生の目的をもたらすのだった。

Asiaent_Lifeをフォローしましょう

<人気記事>