映画『転山』のドゥ・ジャーイー監督&チャン・シューハオ 合同インタビュー

  

 

映画『転山』の合同インタビュー

今回の合同インタビューは、当サイトと「アジアンパラダイス」の2媒体ということで、当サイトが監督へ「アジパラ」さんがシューハオへ質問をし協力しながらの合同インタビューとなりました。

 

 

Q:映画『転山』では迫力ある自然の描写が映されていますが、撮影で苦労されたことはありますか?

 

監督:チベットという撮影場所で、海抜の高さで高山反応が出ますので、自然からもらった一番のチャレンジでした。現地の人とのコミュニケーションが、すごく大変でした。あのような状況で役者達のリアルな反応を引き出すこと、天候以外ではこの3つが苦労しました。

 

 

Q:野犬が出てきて、シューハオが凶暴な襲われるシーンがありましたが、あれは本物の犬を使ったのですか?それともCGの犬ですか?

 

監督:あれは実は本物の犬でCGではありません。チベットはあちこちに犬がうろうろしているのです。そして11匹を借りたりしてならしまして、撮影の日になったら3匹しかいなくなってしまったのです。8匹どこかへ行ってしまい、仕方がないので、美術スタッフに取りあえず3匹で撮り、残りは後で撮ろうということになりました。彼にとっては本当に可哀相でした。全く綱も鎖もなかったので撮りましたので。

 

 

Q:噛まれたりしましたか?

 

シューハオ:もうちょっとで噛まれそうでした。本気で逃げました。

 

監督:演技じゃないですよね。本気で見て聞いて感じて逃げたという感じです。

 

 

Q:シューハオが重体になり、枕元に亡くなったお兄さんが出てくるのですが、あのシーンは日本で言えば”三途の川”みたいなことですか?

 

監督:そうです。同じです。

 

Q:そこで出てくるヤギのような動物は何ですか?

 

監督:あれは神のつかいの獣です。シューハオが生き返れたのは、あの獣が彼を守ったのです。

 

Q:あのシーンと獣が気になりました。

 

監督:獣の威かくとかもありましたよね。

 

Q:ラサにたどり着いてから、シューハオが思いっきり自転車をこいで、戻ったところが台北だったので、私的にはチベットのリー・タオさん演じる未亡人の所に立ち寄るのかと思いま

したが、台北の大学だったのですね?

監督:あれはラサにたどり着いたら、彼の目的は終わったので、心も軽くなって一種の解脱という開放感を演出したかったのです。

 

Q:記者会見では監督に相当虐められたと言ってましたが、実際はどれくらい虐められたのですか?

 

シューハオ:とにかくスタッフもクルーも自分に話しかけないように監督が命令したのです。撮影中だけでなくホテルに帰ってもなのです。とにかく僕を孤立させたのです。それから罵られたり、演技が下手だとか役者はむいてないとか散々言われ、その時は本当に辛くて、悲しくて・・・それは後でわかったのですが、それは監督が僕に、精神的に落ち込むとかをリアルに反応を出したくて、そうしていたようです。

 

Q:チベットの山の上での撮影は、肉体的にも大変だと思いますが、台湾で既に訓練をしたという話ですが、実際にはどのような訓練をするのですか?

 

シューハオ:僕はスポーツも好きですし、台湾に居る時は自転車にも乗り訓練しました。実際チベットへ行ってみてわかったのは、筋肉の問題ではなく高いところでは空気を思いっきり吸わないといけないのですが、その空気も少なくて台湾での訓練も足りなかったですね。

 

Q:何年が前にシューハオさんを注目していて、ヴァネス・ウーのドラマなど3本の短編で主演をしていて、凄いなこれからの台湾の期待の俳優さんだなと期待して楽しみにしていたのですが、あれだけのいろんな役を演じていかがでしたか?

 

シューハオ:それ皆んな見ているですか?台湾人でも短編は、規模が少ないので見ている人は少ないです。まだ若いですのでいろんな役をやることで、違う自分を見つけたいと思っているので、それを全部見ていただいているのは嬉しいです。

 

Q:いろんな役を演じている中で、女装がありましたが?

 

シューハオ:ゲイの役をしましたが、同じ監督が次の作品で使いたいと言って、自分にその役ができるかどうか、実は試してみたのです。来年公開されます。

 

 

Q:その来年の作品で、今公開できることだけで良いので教えて下さい?

 

シューハオ:結構複雑な話なので、お話しても良いのですが結構複雑な話です。

 

Q:日本の皆さんにシューハオさんをご紹介したいので、デビューの経緯は?

 

シューハオ:西門町でイー・チーエン監督にスカウトされ、初めての作品はイー・チーエン監督の作品です。

 

 

Q:髪型が短髪ですが、次回作のためですか?

 

シューハオ:まさにそうです。実は転山で最後短髪になりますよね。チベットで寒かったので帽子を被っていましたが、実はこの髪型気に入っているのです。

 

 

Q:これからどういう俳優さんになりたいですか?

 

シューハオ:台湾ではなかなか『転山』のような役は作品に出る機会がなくて、僕にオファーが来るのは学生の役などが青春映画が多いのです。学生役から離脱するというか、ここでも大学生でしたが、飛び出した役でしたよね。今後は悪役もやってみたいです。

 

日本に来日されたのが、はじめてのようですが、日本の映画やTVで興味があって一緒に仕事をしてみたい方はいますか?

 

シューハオ:8歳の時に家族でディズニーランドに来たので、日本は2回目ですね。この人とは共演したいとかはないのですが、是枝裕和監督の『誰も知らない』が凄く好きです。彼が映画を撮る時は『ワンピース』役ですね。『ワンピース』は一番好き。

 

Q:台湾で目指している俳優さんはいますか?

 

シューハオ:それぞれに好きな俳優はいます。

 

チャン・シューハオさんとして、これから成長していくことを期待しております。

 

合同インタビュー後、中国のスタッフさんより映画『転山』にも出てきますが、型どった携帯ストラップをいただきました。監督はコーヒーを飲みに行こうとして、バイクでケガをされたそうで、グリーンカーペットでは車椅子、記者会見やインタビュー時は、松葉杖でした。(監督、お大事に!)

 

インタビューを終えて、監督の映画に関わるこだわり、俳優としてのシューハオが期待と楽しみです。そして、映画『転山』が日本でも上映され、多くの華流ファンや多くの日本人にも観ていただきたい映画です。個人的にも再度観たい映画だと、久々に思いました。

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