香港映画 『夢遊 スリープウォーカー』合同インタビュー

 

(左からオキサイド・パン監督、アンジェリカ・リー、チャーリー・ヤン)

 

東京国際映画祭、コンペティション部門『夢遊 スリープウォーカー』の4媒体での合同インタビュー。

 

Q:D上映にすることで、どんなことを3Dで表現し観て欲しかったのか?

 

監督:3Dというのは映画の機材の発展しハイテクになったということで、特に意味はないです。例え3D,Dになろうとも一番大事なのは役者とストーリーだと思います。映画の俳優の芝居とストーリーを観て欲しいですね。

 

Q:赤い髪の髪型で演技に影響はありましたか?

 

アンジェリカ・リー:俳優として映画での造形は大切だと思います。赤い髪型は自分的にも好きで、今回のストーリーでも亡くなった娘の大好きだった人形と同じ赤い髪型をすることが、キャラクターの意味でもあると思うのです。周りにいる人と比べると赤いオカッパの髪型は変で、観客は注目してくれますよね。あの髪型は今回の役柄の娘への思いが込められているのです。まだ娘は生きているのだと思う気持ちが赤い髪型にあるのです。

 

Q:印象深かったのは狼と女の子の出るシーンで、女の子が「友達になろうよ、ビスケットを半分あげるから」というセリフがあるのですが、どういう発想からのセリフですか?

 

監督:ひとりの人間が大きなショックを受けてると、どういうことをするのか。映画の中で最短で観客に見せるには、どうしたらよいか。先程のストーリーを途中まで見せる。そして、子供が本当に悪い人に出会った時に、子供は純真になり「返してよ、食べ物をあげるから」と純真な気持ちで犯人たちに言うと思うので、このシーンは一つ一つ練り上げて苦労した点です。

 

Q:ストーリー、音楽、映像、キャスティングも素晴らしく、監督の集大成の作品だと思いますが、監督はUFOとか信じますか?

 

監督:現実に見えないもの、この世に存在しないのに存在すると思うもの。UFOや宇宙人など自分は存在すると思います。昔の人は文字も言語も無い状態で野獣と闘っている勝ってきている状態。おそらくそれは超能力を使って勝ってきたのではと思うのです。(真顔でUFOなどの話をする監督。)

 

Q:そういう監督と仕事をしていて、ちょっと違うなと思った点は?

 

チャーリー・ヤン:監督との仕事は2作品目になります。2作品とも幽霊役ではなく人間の役です。普段私生活では友人でして、面白くユーモアがあるのです。確かに監督の作品はホラーで怖い部分があるのですが、今回の作品は情の部分が深く入っているのです。それは監督が最近結婚されたこともあるでしょう。

 

アンジェリカ・リー:監督は気持ちが強い方だと思うます。そして、明るい方で強い芯があります。だから暗く人間の奥の深い部分が書けるのだと思います。ただし、監督の作品に出演することは役者としては楽ではなく大変です。気持ちの上でいろいろ準備をしていかないといけないのです。そして、監督の女性に関する観察力が凄いと思います。今回の作品はそれぞれ違う立場の3人の女性が出演します。女性の内面の弱さ優しさと愛の深さをここまで描けるのは監督しかしません。きっと監督の女性関係が素晴らしいのでしょう。(二人の女優も監督が結婚し、女性を見る目があることを笑顔でコメント。)

 

合同インタビューでは、巡査役のフォ・スーイエの話が聞けなかったことがとても残念でした。夢遊病を題材にした作品。ホラーだけでなく親子の情も描いている香港映画。

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